スープ/実践編4−あっさりスープB

スープは子供と同じで、最初の躾が大切です。甘やかさず、最初にガンガンアクを出して、それをきれいに取る。その後は、やさしく、丁寧に育てる。そうすれば、良い子に育ちます。

アクが取れたら火を弱めて、ポコポコいう位にします。ここからは、絶対に沸騰させないで下さい。もし火が強すぎると、スープが濁ってしまいます。

ここで野菜を入れます。寸胴の内側のふちを拭くのを忘れないで下さい。野菜からも多少のアクが出ます。きちんと取りましょう。

長ネギは、色が変わってくたっとなったら出してしまってOKです。玉ネギも溶け出す寸前に出すといいでしょう。

煮干しを入れるタイミングは好みですが、筆者はスープが出来あがる30分位前に入れます。煮出す時間は15分から30分といった所でしょう。もちろん、骨類のアク抜きが終わったらいつ入れてもいいですが、途中で入れる場合は取り出しやすいように、目の細かいカゴ状の物に入れるか、袋などに入れてからスープに入れると楽です。

あとはひたすら待つだけです。慌てず、急がず、じっくりと待ちましょう。時間にすると、大体2時間位まででしょうか。それ以上煮ても、トリガラは出切ってしまい、カス状態ですから。カスになってからずっと煮続けると、やはりスープが濁ります。丸鶏など、肉の付いたものはもう少し持ちます。

なお、アクの他にスープに透明な脂や、黄色い脂が浮いて来ます。それは、旨みですから取らないで下さい。

最後は、自分の舌を信じるしかありません。「出来た!」と自分で判断したら火を止めます。

あとは、きれいに濾して完成です。ちょっと黄色がかった、きれいに澄んだスープが取れたはずです。そのまま飲んでもおいしい。塩や醤油をちょっとたらしただけでも、かなりおいしいラーメンスープになるはずです。

余ったら、室温に冷まして冷蔵庫へ。何日間かは持ちます(もちろん風味は時間ごとに落ちていきますが)。何日か開くようなら、冷凍庫に入れるといいでしょう。

さあ、これであっさりスープの基本は出来ました。後は皆さんの工夫次第で自分だけのスープが出来るはずです。何度も挑戦して、自分なりの配合を見つけて下さい。


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